ブータン作りにチャレンジ編その1


クリスの好きな食べ物、ブータン…その正体についてはブータンの謎編でも特集した通り、
ハッキリしていません。しかし、ランブータンかブータンノワールであることはほぼ間違いないと
思われます。なのでどちらも毎年クリスの誕生日には購入して食べる様にしているのですが、
ブータンノワールはいつか作ってみたいと思っていました。しかし材料がなかなか揃わず断念していました…
が、今年はクリス20周年!今年こそはなんとか作ってみたい!と思い色々材料を探して
なんとか作る事が出来ました!!ここではその過程を紹介していきたいと思います。
画像が多くなったので2ページ構成になっています。


(注意)ブータンノワールは豚の血を使った料理です。このページには血の画像があり、
ちょっとグロイので苦手な方は見ない方が良いです。




まず、ブータン作りの参考にしたのはこちらのDVD。購入したのは結構前なのですが、その時は
最初に書いた通り材料が揃わず断念したので、数年眠ったままでした。ブータンノワールの他にも
ブータンブラン、豚のリエット、田舎風パテ等のフランス料理の技法が収録されているものです。
表記はブーダンですが、そこはブータンの謎編で書いた通り言い方が色々あるみたいなのでスルーしましょう。
ブータンノワールは入れるものが様々だったりするみたいなのですが、今回はこのDVDに収録
されている内容になるべく忠実に作っていきました。ただ、このDVDは元々VHSだったものをDVDにしたものらしく、
結構古いものだと思われるので、僕がこのDVDに収録されている内容を元に要所要所に書いている情報が古く、
現在では違うという可能性もあります。ご注意ください。まぁ、技法は関係ないと思いますが…
因みに今でも買えます。「フランス料理 DVD」と検索すれば一番に出るはずです。
定価3240円。YouTubeに3分デモ映像もあります。




とりあえず材料を揃えました。道具は使えるものは家にあったものを使いましたが、なかった温度計と
漏斗は購入しました。この漏斗はなかなかDVDで紹介されていたような形のものが
見つからず、苦労しました…しかも結構高額。
材料は豚の血、豚の背油、玉ねぎ、生クリーム、天然ケーシング(豚の腸)、コーンスターチ、キャトル・エピス
パプリカ、塩、胡椒。あと付け合わせ様のリンゴです。にんにくは粉で代用。



一番入手困難だったのが、一番のメイン材料であり、色々入れるものが違っても最低これが
ないとブータンノワールとは呼べないこの豚の血です。近所の肉屋では頼んでも売って
くれませんでした。そもそも血や臓物は肉屋とは流通が違うらしく、そういうルートがないと
買えないことがあると言っていました(DVD内で酒井シェフが)。
色々調べていくと、屠殺人組合の知り合いにタダで貰ったなんて方もおられる様ですが…
僕は上記のお店で通販で購入しました。
サイトには載っていなかったので、問い合わせしました。500ml入りで一本1250円。
1リットル必要なので2本買いました。
血は3日くらいしか持たないらしく、3日くらいで酸っぱくなってきて4日経つと腐敗臭が
してくるそうです。なので、調理日の前日に加工したものを送って貰いました。
新鮮なら新鮮なほど良いみたいです。



豚の脂です。これも普通の肉屋にはなかなか売ってるものではないみたいですね。
近所のスーパーにはなかったですし、聞いても駄目でした。なので血と同じとこで購入。200gで200円。
ラベルには豚脂としか書いていませんが、一般的に豚の脂といえば背脂らしいので
多分背脂でしょう。問い合わせの時も「背脂」だと言ってましたし…
DVDでも背脂と言っていたのでそこにこだわっておきます。




まずは背脂200gを刻みます。ベトベトして上手く切れません。




そこで、一度ブランシール(沸騰した湯に素材を入れて短時間に下処理をすること)して冷やして
更に刻みます。バターをかき混ぜたり卵白を泡立てることもブランシールとも言う様ですね。
ブランシールすることで刻みやすくなるとのことでしたが、なかなかDVDの様に綺麗に
刻めませんでした…




豚腸は血液を詰める皮になるわけですが、塩漬けにされているので水またはぬるま湯に入れて
30分ほど放置します。中に水やぬるま湯を通すとすぐに塩抜き出来る様です。
僕が買った豚腸は1.5mで540円です。




こんな感じになります。腸の先端を器の端に出しておくと分かりやすいです。




背油をあぶくが出てくるまで炒め、玉ねぎとニンニク2、3片(今回は粉なので大さじ1入れました)を
入れて玉ねぎは透明になるまで炒めます。そこに生クリーム250cc投入して煮込みます。
煮詰める必要はなく、玉ねぎを軽く煮る感じで。





血だけでも固まる様ですが、それだけでは少し弱いので水に溶いたコーンスターチを少量
投入してつなぎます。血を入れてからコーンスターチを入れることもある様ですが、
血は60℃までしか熱さないのでそれだとコーンスターチが生のまま残ってしまうので
この段階で入れてしっかり火を通しておきます。




わーい、トマトジュース〜!
違います。血です。よく撹拌しておきます。
いよいよ血を投入していきます…




投入!ゴロゴロした背脂と混ざり合って一層グロイ感じに…
イーッヒッヒッヒとか言いたくなる感じですね(何)




60℃まで加熱します。60℃以上になると段々固まってきて、80℃までいくと
完全に固まってしまうそうなので、注意深く温度を測って行きます。
DVDではガスコンロを使っていましたが、うちはIHなので調整がなかなか難しく…
とりあえず弱2〜3くらいで様子みながらいきました。
60℃になったら火を止めて、塩14g、キャトル・エピスっとパプリカをそれぞれ3gずつ、
胡椒を1g加えます。調味料は先に入れても良い様ですが、後で入れた方が香りが強く残るそうです。





次に、腸に入れていきます。腸は塩抜きした後、中の空気や水を抜いておきましょう。
漏斗にセットして、逆の先端はくくっておきます。DVDではでっかいバットの上でやって
いたのですが、そんなでかいものはなかったので焼き肉様鉄板を使いました。
ちょっとでこぼこしてやりにくかったですが…



ブータン作りにチャレンジ編その2へ続きます。


(2017年5月3日)


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